Petal Storm Center

     「Let me your shelter・・・・・・」
        懐かしい声が木霊する でもそれはすぐに幻聴と知る
      かつて居た 私の守人 そして生涯忘れられない存在
      夜の闇の底に沈降した香りを 冷めきった春風がさらってゆく


      忘れられた記憶が逝く先 再び同じ記憶を見つけるは
           花嵐からんの中から一枚の花びらを手にするが如し
      幻でしかない歌声 未だに歌詞は見ることは叶わず
     けれども声を視ることが出来るのは どうしてなのか


     地球光に照らされる湧き上がる花びら
     その 透き間から見える朧げな玉兎 
     川面に映るその光の上を 幾筋も幾筋も流れゆく花の線
     まるで自分の半身を失ったかのような 涙の痕のよう


     季節がまた巡るように
     輪廻の輪の中で 再び私は私の守人に出逢えるだろうか
     伝えたい
     あなたが守り抜いたこの命 一つではなく二つだったということを――